筏問屋田代家を見たあと今回の目的の秋野不矩美術館にやってきた。最寄り駅は天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅。
トコトコ走るかわいい列車にも乗ってみたかったが、行程を考えて今回車はやむなし。
ここは多治見市モザイクタイルミュージアムと同じ、藤森照信氏の設計。有機的な材料を使い独特のフォルムの
藤森建築は見ているだけで楽しい。モザミューの他には大分・長湯温泉のラムネ温泉館、ラ・コリーナ近江八幡、
台北の華山文創園区でも「望北茶亭」を見たことがあるが(中は見れてないけど・・・)、他にもいろいろ
見たいと思っていたのだった。
駐車場に車を停めて坂道を歩いて上っていくと崖の上に建つ美術館の全貌がだんだん見えてきた。
おぉ~!黒い土の中から矩形の建物が生えているかのような外観。
その手前に、これまた奇妙奇天烈な茶室がある。先にこちらを見よう。
中へは入れないが足元まで近寄れるのがうれしい。
う~~~む、これはいったい・・・・建物と言えるのだろうか!?
「望矩楼(ぼうくろう)」と名付けられた茶室は、3本のヒノキ丸太の脚によって宙に浮いた小屋。
ほぼ楕円形平面でヘルメットのような形の屋根は壁から一体となり、入口と窓が一部出っ張っている。何と面白い形!!
望矩楼は秋野不矩美術館の20周年である2018年に造られた。高さ約3メートル、広さ約3畳。
3本の脚は根元が太く枝も一部残されていて、そこに元から生えていたような風情。
屋根は波板が幾重にも重ねられているが既製品ではない。手で曲げて作られた銅板は波の大きさがバラバラだし
ところどころめくれあがっていて、松かさのようでもあり杮葺きのようでもあり、金属なのに自然素材のような趣だ。
建築というより工作という方がぴったりな建物。あぁ面白い!
ここに実際に入って茶会をやっているのだろうか!?中を見てみたいが・・・正直、上るのはちょっと怖い(苦笑)
規格品でない材料を使うと見積が難しいと講演で話されていたのを聞いことがあるが、こんな独創的な形の建物だと
強度計算もどのようにしているのだろう・・・こういう建物が建てやすくなれば日本のまちなみはもっと面白くなるだろうな!
過去の中日新聞のサイトに建設中の写真が載っていた。→こちら
さて、やっと人が途切れたので美術館の全景を撮って、入口へ向かう。ちょうどぽつぽつ雨が降ってきた。。
低く垂れこめたひさしの下に、閉まると中がまったく見えない木のドア。人の家の玄関みたいで、集客施設とは思えない
閉鎖的な外観・・・これはモザミューも同じ。
黒っぽく見えた屋根は鉄平石葺きのようだ。うぉ~~っ、すごい凝りようだな。
一歩建物の中に入ると、無造作に表面をはつった風情の柱が中央にそびえ立つ、開放的な吹き抜けのロビー。
柱からひょろりと枝が飛び出している。こういうちょっとした遊び心が数寄屋建築のようで素敵。
外観のポイントになっている三角形のドーマーウィンドウは直接吹抜けに面して開いている。
スサか木くずか何かをざっくり練り込んだ塗り壁。本当に茶室のようだ。
このロビー、とっても素敵な空間だったのだがお客が多くて全体的な写真を撮れなかった。。。(汗)
さて美術館としての展示空間はここから奥にあり、展示室は機能第一で割と普通な仕上げ。
建物としては共用部というか廊下や階段などが見どころである。白い壁に木のドア、コンクリート打ち放しの壁、
高窓などの構成が美しい。
遠近感を感じさせる階段。
広さよりも高さを強調した空間だ。
2階の展示スペースを見ると、秋野不矩の作品は数点しかなく正直なところ美術館としては拍子抜けだった。。。
作品の鑑賞も楽しみにしていたのだが・・・まぁここは建物見学がメインということで。。
ロビーに戻りテラスへ出てみる。ここは二俣のまちを一望できる素敵な場所。しかしここも他のお客が
ずっと座っていてこのぐらいしか撮れず(苦笑)
外壁はダイナミックな塗り跡を見せた仕上げ。いいねぇ~
全体を見ても細部を見てもカッコよくてかわいい、藤森建築。もっと他のも見に行きたいな!
トコトコ走るかわいい列車にも乗ってみたかったが、行程を考えて今回車はやむなし。
ここは多治見市モザイクタイルミュージアムと同じ、藤森照信氏の設計。有機的な材料を使い独特のフォルムの
藤森建築は見ているだけで楽しい。モザミューの他には大分・長湯温泉のラムネ温泉館、ラ・コリーナ近江八幡、
台北の華山文創園区でも「望北茶亭」を見たことがあるが(中は見れてないけど・・・)、他にもいろいろ
見たいと思っていたのだった。
駐車場に車を停めて坂道を歩いて上っていくと崖の上に建つ美術館の全貌がだんだん見えてきた。
おぉ~!黒い土の中から矩形の建物が生えているかのような外観。
その手前に、これまた奇妙奇天烈な茶室がある。先にこちらを見よう。
中へは入れないが足元まで近寄れるのがうれしい。
う~~~む、これはいったい・・・・建物と言えるのだろうか!?
「望矩楼(ぼうくろう)」と名付けられた茶室は、3本のヒノキ丸太の脚によって宙に浮いた小屋。
ほぼ楕円形平面でヘルメットのような形の屋根は壁から一体となり、入口と窓が一部出っ張っている。何と面白い形!!
望矩楼は秋野不矩美術館の20周年である2018年に造られた。高さ約3メートル、広さ約3畳。
3本の脚は根元が太く枝も一部残されていて、そこに元から生えていたような風情。
屋根は波板が幾重にも重ねられているが既製品ではない。手で曲げて作られた銅板は波の大きさがバラバラだし
ところどころめくれあがっていて、松かさのようでもあり杮葺きのようでもあり、金属なのに自然素材のような趣だ。
建築というより工作という方がぴったりな建物。あぁ面白い!
ここに実際に入って茶会をやっているのだろうか!?中を見てみたいが・・・正直、上るのはちょっと怖い(苦笑)
規格品でない材料を使うと見積が難しいと講演で話されていたのを聞いことがあるが、こんな独創的な形の建物だと
強度計算もどのようにしているのだろう・・・こういう建物が建てやすくなれば日本のまちなみはもっと面白くなるだろうな!
過去の中日新聞のサイトに建設中の写真が載っていた。→こちら
さて、やっと人が途切れたので美術館の全景を撮って、入口へ向かう。ちょうどぽつぽつ雨が降ってきた。。
低く垂れこめたひさしの下に、閉まると中がまったく見えない木のドア。人の家の玄関みたいで、集客施設とは思えない
閉鎖的な外観・・・これはモザミューも同じ。
黒っぽく見えた屋根は鉄平石葺きのようだ。うぉ~~っ、すごい凝りようだな。
一歩建物の中に入ると、無造作に表面をはつった風情の柱が中央にそびえ立つ、開放的な吹き抜けのロビー。
柱からひょろりと枝が飛び出している。こういうちょっとした遊び心が数寄屋建築のようで素敵。
外観のポイントになっている三角形のドーマーウィンドウは直接吹抜けに面して開いている。
スサか木くずか何かをざっくり練り込んだ塗り壁。本当に茶室のようだ。
このロビー、とっても素敵な空間だったのだがお客が多くて全体的な写真を撮れなかった。。。(汗)
さて美術館としての展示空間はここから奥にあり、展示室は機能第一で割と普通な仕上げ。
建物としては共用部というか廊下や階段などが見どころである。白い壁に木のドア、コンクリート打ち放しの壁、
高窓などの構成が美しい。
遠近感を感じさせる階段。
広さよりも高さを強調した空間だ。
2階の展示スペースを見ると、秋野不矩の作品は数点しかなく正直なところ美術館としては拍子抜けだった。。。
作品の鑑賞も楽しみにしていたのだが・・・まぁここは建物見学がメインということで。。
ロビーに戻りテラスへ出てみる。ここは二俣のまちを一望できる素敵な場所。しかしここも他のお客が
ずっと座っていてこのぐらいしか撮れず(苦笑)
外壁はダイナミックな塗り跡を見せた仕上げ。いいねぇ~
全体を見ても細部を見てもカッコよくてかわいい、藤森建築。もっと他のも見に行きたいな!