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Channel: まちかど逍遥
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割烹旅館臨水 思い出の間に泊まる2

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高知 割烹旅館臨水の続き。

ここはかつて土佐藩主山内一豊公のお屋敷が建っていた場所で、1945(昭和20)年の空襲で焼失後、臨水の
初代館主が山内家十八代ご当主より土地を譲り受け、土佐の銘木、奇岩、貴石を集め、数寄屋造りの名人と言われた
名工熊沢棟梁の手により建てられたのが現在の建物。初代は昭和初めに高知市内で旅館を創業していたというが、
終戦直後に巨額をつぎ込んでこれほどの建物を再建するというのは、一世一代の大勝負だっただろう。すごい心意気だ。


私たちが泊まった思い出の間は2間続きの部屋だったが、前回紹介したのはまだ手前の部屋のみだった。
奥の部屋も負けず劣らずすごいのだ!


床の間の落とし掛けの彫刻、あちらの部屋は梅の木だったがこちらは松の木だ。


その上の壁にはまた激しい戦いの場面が描かれている。有名な事件なのかな?








どちらも戦いの場面。




歴史好きの人なら隅から隅まで楽しめるだろう。


そしてこれがまた驚きの床柱!さっきの部屋と同じく超立体的な彫刻だが、こちらはフルカラー!!


斧(?)を振り上げ襲い掛かる武士。


こちらの人は太鼓をたたく役!?


実物大・・・よりは少し小さいが、80%ぐらい!?それでもこの大きさの人物像はすごい迫力!
いやはやもう、感嘆するばかり・・・


あっ、ここにもう一人いた!(笑)


2間の境の欄間の山内一豊公御国入の図は、裏側はちゃんと後ろ姿になっている。










分厚いケヤキの一枚板、色を塗っているのもちょっともったいない気も。。。


そして、2部屋の他に小さな2畳の控えの間が付属しているのだが、この天井は!?ライオンかな?
なんだか、秘密の小部屋みたいじゃない!?撮影のために布団を押し込んでおくだけじゃもったいないスペース(笑)


これは控えの間の欄間。


広縁の床が細長い板ではなくこんな細かいひし形の寄木というのもなかなかない。


目の前は広々と開け、鏡川の水面と河川敷をゆっくり散歩する人々を眺められる、申し分ないリバービュー。
・・・しかし私たちにはこのチェアにゆったり腰かけている間などなく・・・もったいない(苦笑)




広縁の欄間は太鼓橋を渡る行列。






広縁側から見るとちゃんと後ろ姿になっている。


こんな数々の彫刻に囲まれ、土佐の歴史を感じながら酌み交わす酒の思い出は、生涯忘れることはないだろう、
そういう思いを込めて「思い出の間」という名がつけられたのだという。


さて、臨水はまだまだ他の部屋もすごいのだ!

続く。

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