2020年2月の原鶴温泉の続き。
朝の散歩から戻ったあと、せっかくなのでのんびり朝風呂に入って、大型ホテルのサービスを享受しよう(笑)
原鶴温泉はツルツルのお湯、湧出量も多い素晴らしい温泉だ。泰泉閣の自慢は、いくつもの貸切風呂と、ジャングル風呂!
ジャングル風呂は男性用に使われている時間が長いが、入替え制で朝イチからチェックアウト前までが女性用の時間帯になる。
行ってみると、まるで屋内レジャープールのように高い天井の大空間に木がわさわさ生えていて、本当にジャングルみたいだ!!
いろんな形の浅い浴槽が配置され、中には滑り台のある浴槽も(笑)。これは子供連れにはいいだろうな!
浴槽や床はかわいいモザイクタイル貼りだ。
しかし私が目を奪われたのは、、、目立たない端の方の壁。
えっ、これは何!?民芸調の風合いのいろんな形のタイルが、みっしりと乱貼りされていたのだ!!
うわ~~~、なんじゃこりゃ~~~!!
これはお皿のかけらか!?と一瞬思ったが、フラットなので元からタイルとして作られたものだろう。
しかしこんなに大量に・・・大きなもので10センチ程度、形は丸、三角、四角、六角、中にはひょうたん型なども。
飴釉や織部釉など伝統的な釉薬が使われ、フリーハンドで模様が描かれたスリップウェアっぽいものや、小鹿田焼のような
白化粧に刷毛目の模様も。模様は文字のように見えるものもあるがほとんどは直線曲線や水玉や色分けなど、シンプル。
決して上手でなくむしろ稚拙なものもある。この量なので市民を集めたワークショップか何かで
作ったのか・・・?
これだけの量がランダムに貼られていて圧巻!!ひとつひとつがかわいくて飽きることなく眺めていられる。
しかしこのタイルが貼られているのは、階段下、業務用通路あたりから内湯の入口までと端の方で、しかも繁茂したポトスに
覆われているので本当に目立たない。いったいどれだけの人が気づいているだろうか。。。ネット検索しても全くヒットしない。
もう一箇所、こちらも端の方で、業務用通路を隠すためのものと思われる低い腰壁にも、またタイルが貼られている。
こちらはだいたい角丸の四角形で揃っていて刷毛目の模様。しかしところどころに少し大判の陶板がはまっているな。
よくみると線彫りで絵が・・・ちょっと 棟方志功風とも見える裸婦の絵。
わさわさとした木の前に座る女性の絵は、このジャングル風呂のために描かれたものと思われる。
こちらは魚、もう一枚は花。
釘か何かでささっと、おそらく1分程度で仕上げたと思われるが、勢いよく描かれた線は素人とは思えない。
よく見ると、銘が彫られているな。「1962 一夫」と読める。一夫って誰だろう・・・
ここも前にプラスチックの青いベンチが置かれていたりしてほとんどの人は気づいていないだろう。もったいないなぁ!
お風呂を出てからフロントで尋ねたら、ジャングル風呂のある2号館は1961(昭和36)年に建てられたという。
陶板の銘と1年のずれがあるが、、1961年というのは着工した年だったのか、それとも客室が先に完成して
お風呂の内装は翌年になったのか、、、そんな加減だろうか。
ジャングル風呂は9時半で終了し清掃時間となるので、終了後に写真を撮る許可を頂いた。ブログ掲載も承諾頂いた。
階段上の壁にはレリーフもあった。4面あったが、うち1面は衝立の向こう側になっていたので写真が撮れず。。
帰ってからいろいろ調べたところ、銘の「一夫」とは、木版画家の高田一夫氏(1906~1982)ではないかと思う。
山口県徳山市生まれながら八幡製鉄所に勤めるなど九州に縁があり、棟方志功とも交流があったらしく、
民藝運動の普及に貢献したという。陶板の女性像と似た作品もあったのでほぼ間違いないだろう。
いやはや、全く何のチェックもしていなかったところで思いもよらぬ素晴らしいタイル壁を見つけて、
朝っぱらからテンション上がりまくった〜〜〜
泰泉閣はリーズナブルな上に、温泉は掛け流し、朝食も充実。昭和のホテルをなめたらあかん!!
ジャングル風呂のタイル壁は「新タイル名所」としてもっと宣伝してもいいと思うし、今後改修するときも絶対残してほしい!
ただ、タイルについた湯あかだけ落としてきれいにしたいなぁ。・・・私やりましょうか(笑)
6/28現在、泰泉閣は 新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い休館中。7/1より再開するとのこと。是非行ってみて!
続く。
朝の散歩から戻ったあと、せっかくなのでのんびり朝風呂に入って、大型ホテルのサービスを享受しよう(笑)
原鶴温泉はツルツルのお湯、湧出量も多い素晴らしい温泉だ。泰泉閣の自慢は、いくつもの貸切風呂と、ジャングル風呂!
ジャングル風呂は男性用に使われている時間が長いが、入替え制で朝イチからチェックアウト前までが女性用の時間帯になる。
行ってみると、まるで屋内レジャープールのように高い天井の大空間に木がわさわさ生えていて、本当にジャングルみたいだ!!
いろんな形の浅い浴槽が配置され、中には滑り台のある浴槽も(笑)。これは子供連れにはいいだろうな!
浴槽や床はかわいいモザイクタイル貼りだ。
しかし私が目を奪われたのは、、、目立たない端の方の壁。
えっ、これは何!?民芸調の風合いのいろんな形のタイルが、みっしりと乱貼りされていたのだ!!
うわ~~~、なんじゃこりゃ~~~!!
これはお皿のかけらか!?と一瞬思ったが、フラットなので元からタイルとして作られたものだろう。
しかしこんなに大量に・・・大きなもので10センチ程度、形は丸、三角、四角、六角、中にはひょうたん型なども。
飴釉や織部釉など伝統的な釉薬が使われ、フリーハンドで模様が描かれたスリップウェアっぽいものや、小鹿田焼のような
白化粧に刷毛目の模様も。模様は文字のように見えるものもあるがほとんどは直線曲線や水玉や色分けなど、シンプル。
決して上手でなくむしろ稚拙なものもある。この量なので市民を集めたワークショップか何かで
作ったのか・・・?
これだけの量がランダムに貼られていて圧巻!!ひとつひとつがかわいくて飽きることなく眺めていられる。
しかしこのタイルが貼られているのは、階段下、業務用通路あたりから内湯の入口までと端の方で、しかも繁茂したポトスに
覆われているので本当に目立たない。いったいどれだけの人が気づいているだろうか。。。ネット検索しても全くヒットしない。
もう一箇所、こちらも端の方で、業務用通路を隠すためのものと思われる低い腰壁にも、またタイルが貼られている。
こちらはだいたい角丸の四角形で揃っていて刷毛目の模様。しかしところどころに少し大判の陶板がはまっているな。
よくみると線彫りで絵が・・・ちょっと 棟方志功風とも見える裸婦の絵。
わさわさとした木の前に座る女性の絵は、このジャングル風呂のために描かれたものと思われる。
こちらは魚、もう一枚は花。
釘か何かでささっと、おそらく1分程度で仕上げたと思われるが、勢いよく描かれた線は素人とは思えない。
よく見ると、銘が彫られているな。「1962 一夫」と読める。一夫って誰だろう・・・
ここも前にプラスチックの青いベンチが置かれていたりしてほとんどの人は気づいていないだろう。もったいないなぁ!
お風呂を出てからフロントで尋ねたら、ジャングル風呂のある2号館は1961(昭和36)年に建てられたという。
陶板の銘と1年のずれがあるが、、1961年というのは着工した年だったのか、それとも客室が先に完成して
お風呂の内装は翌年になったのか、、、そんな加減だろうか。
ジャングル風呂は9時半で終了し清掃時間となるので、終了後に写真を撮る許可を頂いた。ブログ掲載も承諾頂いた。
階段上の壁にはレリーフもあった。4面あったが、うち1面は衝立の向こう側になっていたので写真が撮れず。。
帰ってからいろいろ調べたところ、銘の「一夫」とは、木版画家の高田一夫氏(1906~1982)ではないかと思う。
山口県徳山市生まれながら八幡製鉄所に勤めるなど九州に縁があり、棟方志功とも交流があったらしく、
民藝運動の普及に貢献したという。陶板の女性像と似た作品もあったのでほぼ間違いないだろう。
いやはや、全く何のチェックもしていなかったところで思いもよらぬ素晴らしいタイル壁を見つけて、
朝っぱらからテンション上がりまくった〜〜〜
泰泉閣はリーズナブルな上に、温泉は掛け流し、朝食も充実。昭和のホテルをなめたらあかん!!
ジャングル風呂のタイル壁は「新タイル名所」としてもっと宣伝してもいいと思うし、今後改修するときも絶対残してほしい!
ただ、タイルについた湯あかだけ落としてきれいにしたいなぁ。・・・私やりましょうか(笑)
6/28現在、泰泉閣は 新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い休館中。7/1より再開するとのこと。是非行ってみて!
続く。