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Channel: まちかど逍遥
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旧田中家別邸 居住部分

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2月の鹿児島の続き。


これまで見て来た古い民家はたいがいどこでも、客人用の玄関の他に家人用の通用口が別にひとつかふたつあったのと同様、
旧田中家別邸にも入口がもうひとつある。通用口を入ると土間で、その奥に台所が続く。


台所の一角の板の間から上へ上がる階段が。台所は吹き抜けだが土間の上に2階スペースがあるらしい。
ただし、ここは立入禁止。


何かとてもモダンな階段。後付けだろうか?


土間の横手からは畳の和室に上がることができ、さらに庭側の続き間の座敷へとつながる。


8畳の次の間と10.5畳の座敷。


奥座敷にあたるこの部屋は主人の部屋だったのだろうか、どういう使われ方をしていたのかは不明だが、、、
ここもよく見ると凝った意匠が見られる。


まずはこの欄間。大柄でインパクトがあるな!


あっ、ここにも田中家の家紋である三つ扇が!特注品なのか。


そして床の間の横の書院風の格子窓。これの向こうは玄関の間。


ギザギザの模様は松葉をあらわしているという。そして丸は扇ではなく、丸に十の「田中」マークだそう。えっ、ほんと!?


床脇。


違い棚の海老束は中国家具のようだな。


落としがけに使われているシボのある材、時々見かけるのだが、、、これは紫檀だっけ??


これらの居住部分は、洋間や大広間とひとつづきの棟であるものの、両空間の間は壁で仕切られ、庭に面した廊下(縁側)でつながっているのみ。
プライベート空間と接客空間が完全に分離されているのだ。




廊下の壁のつぼ型の装飾は、福山の地が黒酢の産地であることから、黒酢を仕込む壷をモチーフにしたものだそう。


このドアから洋間へつながる。次の間との間の引き戸と同じデザインのドア。


この装飾は桜島をモチーフにしたものと説明があったが、、桜島の火口はこんな細くないなぁ。どちらか言えば冨士山みたい??


この廊下を反対方向へ行くと蔵へ続いている。天井は杉板を編んだ網代。


蔵の手前にはトイレがあるが、このあたりは後年の増築か改築のように思われる。






続く。

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