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旅館薫楽荘の敷瓦

伊賀上野に素敵なタイル宿があるというタイル友の会メンバーからの情報を得て、3月末速攻で予約を入れた。
行く相手も決めないまま2人部屋を予約したのだが(笑)、友人が行けるというので2人で伊賀上野へGO!
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駅からちらちらまちを見ながら15分ほど歩き、町外れにある薫楽荘に到着。午前午後と京都で遊んでから来たので
もう着いたら夕方。敷瓦はどこかな、、、
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おおっ!格子戸越しに、アプローチの両脇に配された瀬戸の銅版転写本業タイルが見えた!
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チリンチリン、格子戸を開けて玄関先に入ってまずは足元のタイルを鑑賞。
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いちばんポピュラーな模様の銅板転写タイルだが、こんな風に並べて敷くと玄関先がぱっと明るくなるな!
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ガラガラと玄関戸を開けたら、、、キャ~~っ!
床にまた違う柄の銅版転写タイルが四半貼りされており、しかもベンガラ色に塗られたモルタルと市松になっている!
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なにこの色~~!華やか!!長崎の料亭花月の床を思い出した(って、行ってないけど。笑)。
しかしやはりこのあたりは元は花街で、この建物は元「芳真楼」という花街建築だった。当時この通りは相当
賑わっていたのだとか。
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玄関のタイルは靴箱の下にもあり、合計で22枚かな。あぁなんて斬新な使い方だろうか。
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旅館薫楽荘本館は登録有形文化財になっており、明治後期に建てられたという。銅板転写タイルは明治後期には
作られていたので、建築当時からのものなのだろう。
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夜、玄関の床にへばりついて写真を撮る怪しい人々(爆)
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※写真は夜撮ったのと朝撮ったのが混在しています。

さて、聞いていたタイルは以上の2ヶ所だったのだが、古い建築だし他にもきっとあるはず・・・と思っていた。
わざわざ泊まったのは館内のお風呂やトイレなども探索してみようと思ったので(笑)。
トイレやお風呂は1974(昭和49)年の改装時にやり変えたと見え、玉石タイルや多少のモザイクタイルぐらい。
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しかし、、、やっぱりあった!!犬走りにマジョリカタイルが埋め込んであるじゃないの!!
立ち入れないように柵をしてある場所で、模様が判別できないほど汚れていたが、目ざとく見つけた!
とっても気さくで親切な女将さん、話してたら結構なタイル好きだと判明で話が弾んでいたのだが、
ここのタイルは気づいておられなかったみたいで、えっ、ほんとだ!こんなところに!?って(笑)
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例によってタイルの汚れをきれいに拭き取ったら、鮮やかな色が現れた!このタイルは熊本の宮原の井芹家で見たのと
同じものだ。淡陶の最初期のマジョリカタイルに同じような柄があるが、淡陶っぽくないと、以前兵庫県立考古博物館の
深井さんに聞いたとき言われていた。
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そのほかこちらは長崎のゆずりは病院で見たのと同じかな(まだ書いていなかった・・・汗)。
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白無地タイルもあるな。
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あっ、さらに奥にもある!!こちらのタイルは近づくのも木や灯籠などの狭い隙間を縫って行かねばならず
貼られて以来ほとんど人に踏まれなかったのだろう。汚れを拭き取ってみると・・・
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この通り!100年の時を経て鮮やかな透き通ったグリーンがよみがえった!!その美しさに女将さん共々感動・・・
さらに、向かって左側の犬走りにも同じようにタイルが埋め込まれていた。
あぁ、このタイルにも気づいてもらえてよかった!タイル好きの女将さん、これから大事にしてくれるだろう~
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続く。

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