市役所・県庁舎の特別公開に続き、今月2回目の名古屋(笑)。
今回は、以前外観しか見れなかった名古屋陶磁器会館と日本陶磁器センターの両方を、解説付きで
見学できる機会というので速攻で申し込んだのだった。
天気予報では嵐になると言っていたお天気は大したことなく、午後にはすっかり雨も上がってくれた。
現地集合で、と言っていたmayumamaさんと近くの道端で遭い一緒に陶磁器会館に行くと、見知った顔ばかり(笑)
このあたりはかつて武家屋敷が建ち並んでいたエリアで、明治以降は名古屋の陶磁器産業の中心地となり
絵付けの職人さんがたくさん住んでいた。瀬戸や多治見で作られた陶磁器を瀬戸電(現・名鉄瀬戸線)や
国鉄中央線で名古屋まで運んできて、ここで絵付けをしたあと名古屋港から国内外に輸出していたのだ。
最盛期には日本の陶磁器輸出の80%以上を名古屋港から積み出したという。
名古屋陶磁器会館は、鈴木禎次の門下生である鷹栖一英という人の設計で、1932(昭和7)年築。
旧名「名古屋陶磁器貿易商工同業組合事務所」、陶磁器産業の一大拠点であったこの地にふさわしい
全面タイル貼りの建物である。
このスクラッチタイルは引っ掻いたときのわらびが荒々しくて私好み!常滑製で、その名も「ワラビ」だそうな。
スクラッチタイルは昭和10年ごろまで流行したが、後の時代になると土の成分が変わり、わらびがあまり
出なくなったという。
私も陶芸でスクラッチタイルを作ったことがあるのだが、土の種類や乾燥状態、また引っ掻く竹串の太さ、
引っ掻くスピード、強さなどでわらびの出方が変わり、なかなか思うようにできなかった。
わらびはほんとに気難しいのである(笑) →こちら
道路側だけでなく4面ともタイル張りで、建物全体がかたまりとしてデザインされているのだとか。
まちなかのビルだとコストの高いタイルは道路側だけのことが多いが、さすがにふんだんに使ってあるな!
窓の周りに残っているのは、格子の跡。元はお洒落な格子がついていたが、金属供出のため撤去されたという。
玄関を入ると受付のような窓があり、枠は黄褐色の大理石が使われている。
玄関の床は商売に縁起のいい「ダイヤ」という名の伊奈製モザイクタイルが使われている。
珍しいということだが、どこかで見たことがあると思うのだが、思い出せない(汗)
らんまのステンドグラスは幾何学的なデザイン。両脇にお揃いの小さな窓もあってかわいいな!
廊下は天井がドーム型になっていてとっても雰囲気のある空間。柱と梁も一体型でアーチ状になっている。
床は「モンキー」という名前のついたタイル。
眺めているとほんとに猿の顔のように見えてきてユーモラス。ほっこりするね!
旧事務室は現在展示室となっており、たくさんの作品、商品が展示されていた。
絵付けの技法がいろいろ編み出され、外国人受けするゴージャスな陶磁器が生産されたそうだ。
ちょっと日本人だと選ばないだろうと思うようなものも・・・
旧委員会室は現在事務所に。
ここではカップなどの販売もしている。繊細な模様の薄手の食器が結構お手ごろな値段で売られていた。
商品の並んだ台にマントルピースが隠れている。
いちばん奥の旧応接室は現在設計事務所が入居していて、この建物の保存改修も手がけられているとか。
お仕事中だったが特別に見せてもらうことができた。
すごい、天井いちめんに華麗なレレリーフが施されている。照明の台座のレリーフはよくあるが、こんな全体に
幾何学模様の装飾は珍しいなぁ。アラベスクのようにも見え、和柄にも見える。斬新!
マントルピースもアールデコっぽいデザインで落ち着いた雰囲気で素敵だなぁ。
この建物は部屋ごとに用途がかっちり決まっており、それぞれの用途に合わせた意匠が施されたのだとか。
続く。
今回は、以前外観しか見れなかった名古屋陶磁器会館と日本陶磁器センターの両方を、解説付きで
見学できる機会というので速攻で申し込んだのだった。
天気予報では嵐になると言っていたお天気は大したことなく、午後にはすっかり雨も上がってくれた。
現地集合で、と言っていたmayumamaさんと近くの道端で遭い一緒に陶磁器会館に行くと、見知った顔ばかり(笑)
このあたりはかつて武家屋敷が建ち並んでいたエリアで、明治以降は名古屋の陶磁器産業の中心地となり
絵付けの職人さんがたくさん住んでいた。瀬戸や多治見で作られた陶磁器を瀬戸電(現・名鉄瀬戸線)や
国鉄中央線で名古屋まで運んできて、ここで絵付けをしたあと名古屋港から国内外に輸出していたのだ。
最盛期には日本の陶磁器輸出の80%以上を名古屋港から積み出したという。
名古屋陶磁器会館は、鈴木禎次の門下生である鷹栖一英という人の設計で、1932(昭和7)年築。
旧名「名古屋陶磁器貿易商工同業組合事務所」、陶磁器産業の一大拠点であったこの地にふさわしい
全面タイル貼りの建物である。
このスクラッチタイルは引っ掻いたときのわらびが荒々しくて私好み!常滑製で、その名も「ワラビ」だそうな。
スクラッチタイルは昭和10年ごろまで流行したが、後の時代になると土の成分が変わり、わらびがあまり
出なくなったという。
私も陶芸でスクラッチタイルを作ったことがあるのだが、土の種類や乾燥状態、また引っ掻く竹串の太さ、
引っ掻くスピード、強さなどでわらびの出方が変わり、なかなか思うようにできなかった。
わらびはほんとに気難しいのである(笑) →こちら
道路側だけでなく4面ともタイル張りで、建物全体がかたまりとしてデザインされているのだとか。
まちなかのビルだとコストの高いタイルは道路側だけのことが多いが、さすがにふんだんに使ってあるな!
窓の周りに残っているのは、格子の跡。元はお洒落な格子がついていたが、金属供出のため撤去されたという。
玄関を入ると受付のような窓があり、枠は黄褐色の大理石が使われている。
玄関の床は商売に縁起のいい「ダイヤ」という名の伊奈製モザイクタイルが使われている。
珍しいということだが、どこかで見たことがあると思うのだが、思い出せない(汗)
らんまのステンドグラスは幾何学的なデザイン。両脇にお揃いの小さな窓もあってかわいいな!
廊下は天井がドーム型になっていてとっても雰囲気のある空間。柱と梁も一体型でアーチ状になっている。
床は「モンキー」という名前のついたタイル。
眺めているとほんとに猿の顔のように見えてきてユーモラス。ほっこりするね!
旧事務室は現在展示室となっており、たくさんの作品、商品が展示されていた。
絵付けの技法がいろいろ編み出され、外国人受けするゴージャスな陶磁器が生産されたそうだ。
ちょっと日本人だと選ばないだろうと思うようなものも・・・
旧委員会室は現在事務所に。
ここではカップなどの販売もしている。繊細な模様の薄手の食器が結構お手ごろな値段で売られていた。
商品の並んだ台にマントルピースが隠れている。
いちばん奥の旧応接室は現在設計事務所が入居していて、この建物の保存改修も手がけられているとか。
お仕事中だったが特別に見せてもらうことができた。
すごい、天井いちめんに華麗なレレリーフが施されている。照明の台座のレリーフはよくあるが、こんな全体に
幾何学模様の装飾は珍しいなぁ。アラベスクのようにも見え、和柄にも見える。斬新!
マントルピースもアールデコっぽいデザインで落ち着いた雰囲気で素敵だなぁ。
この建物は部屋ごとに用途がかっちり決まっており、それぞれの用途に合わせた意匠が施されたのだとか。
続く。