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Channel: まちかど逍遥
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名古屋市役所のタイル2

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名古屋市役所の続き。

中央廊下を見たあとはエレベーターで5階へ上がり、そこから階段を上って屋上へやって来た。
市役所のシンボルである時計塔のすぐそばまで寄ることができた。


こちらは階段室の外壁のタイル。うずら卵のような模様がついており、遠目にはベージュ色に見える。
5階の壁もこのタイルが貼られていた。


外から見ると地上5階建だが、実は時計塔のある中央部の5階は中が二層になっているので6階まである。
6階部分の外壁にはなまこ壁風のテラコッタが貼られており、その上には瓦屋根風のテラコッタも載っていた。
時計塔のてっぺんの屋根とともに、建物になんとなく和風の印象を与えている。




ところでなまこ壁風の意匠は、外側に面した部分のみテラコッタ貼りで、内側は同じデザインながら人造石
洗い出し仕上げになっていることを発見。何で??テラコッタが足りなくなったのだろうか?(なことないか)
外と内で材質が変わっているのは建築当初からなのだろうか。
洗い出しの部分が全体的に黒ずんでいるのは、戦時中に外壁が防空色に塗られ、戦後洗い落とそうとしたが
落とせず残ってしまったからとのこと。


5階へ下り正庁を見る。ここは儀式や典礼の際に使用する格式の高い部屋だった。現在も式典や年始の市長挨拶
などに使われ、通常は内部見学もできない部屋であるが、特別公開の今日は中に入ることができた。


天井は格天井、シャンデリアは後年に取り替えられたものらしいが、和風で迫力のあるデザイン。


周囲の壁の腰までの高さにはえび茶色に白いヒビ模様が入った大理石が貼りめぐらされている。


ドアのノブも凝ったものが使われているな。


時計塔にも今回特別上ることができるというので20分ほど順番待ち。5階から階段を上り、さっきの
テラコッタ貼りの6階部分へ行き、そこからは細い階段をぐるぐると上って行く。踊り場の床はちゃんと
タイルが貼られているのに驚いた。


時計の機械がある部屋は11階にあたるらしく、見晴らしは抜群!


昭和42年までは手動巻上げ式であったがモーター式に改修されたとか。
塔屋の四方に文字盤があり、窓から文字盤の一部が見えていた。


写真の枚数の都合上、先に議場を紹介。3階の傍聴席から円形の議場を見下ろす。ここも通常は非公開。
円形の議場は全国的にもあまり例がないらしい。何か映画のセットのようだ。
今も市会の本会議が開かれる場所であり、2階の議場へ直接入ることはできなかった。


中央部が一段上がった折上げ格天井。


庁舎内の廊下は落ち着いた色合いのタイルを組み合わせて。


階段の手すりは国会議事堂と同じ「小桜」という山口県産の良質の大理石が使われている。
国会議事堂の余材が使われたという。


階段ホールは色違いの布目タイルがびっしりと。ほんとに名古屋市庁舎はタイルの殿堂だな!!


続く。

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