江差の続き。
江差の高台に建つ木造洋風建築は、1887(明治20)年築の元檜山爾志郡役所。
開拓史時代の建物で、北海道で唯一現存する郡役所だとか。
ここの見所は、部屋ごとに違う壁紙。壁紙といっても、ウィリアムモリスとかではなく、また唐紙でもなく、
綿のプリント布である。和更紗やヨーロッパ更紗と言われる布だ。
明治時代の建物で内装に布が貼られた建物は例がないとか。確かに、見たことがないな。
これが、全面修復工事のときにベニヤの下から出てきたというのだから、作業員も研究者も驚いたことだろう。
そしてそれが、壁だけでなく天井にも貼られていて、しかも部屋ごとに違う柄なのである。すごいな!
誰が、なぜ、これを思いついたのだろう。この布も北前船で運ばれてきたのだろうか。
今貼られているのはもちろん復刻されたものだが、壁紙は電子顕微鏡で化学分析され、元の壁紙から正確に
トレースした図柄を手捺染で多色刷りしたという。ガラスケース内の展示を見ると、細部まで忠実に
再現されていることがわかる。
中にはこんなかわいい柄も。桃太郎(笑)。右半分がオリジナル、左半分が復刻。完成度は高い。
ところでこの建物は2階建てなのだが、階段がちょっと妙。
廊下に平行する形で階段がついているのだが、なんだこの窮屈さは!?
普通90度曲りの部分は全体で1段の踊り場になっているのがベスト、多くても2~3段だろう。
そうでないと踏み面が細くなりすぎて踏み外しそうで危ない。
ところがここでは、90度で6段も取っている!!単純計算で1段あたり15度。。。ひぃ~
上の曲り部分は7段もある!1段あたり約13度。踏み面が細いということはすなわち急ということ。
まるで螺旋階段か、町家の隠し階段ばりだ。コワイコワイ(苦笑)。
手すりを見ても、大工さんが納まりに苦労したことがひしひしと伝わってくる。
2階も壁紙の貼りめぐらされていた。
展示は、建物の改修工事の様子や、桧山地方の昔の様子や、郡役所の変遷などがあってなかなか興味深い。、
そして江差駅の駅名標も!
全面改修ですっかりきれいになってしまっているが、結構楽しめた。
最後に車で少し走り、旧関川家別荘もちょろっと見に行く。中心部から外れた静かな場所にぽつんと建っていた。
関川家は多くの北前船を所有していた廻船問屋で、松前藩第一の豪商と言われた。
こちらは長屋門のように一部通り抜けられるようになった2階建ての蔵。そこには江差の豪商の栄華を
彷彿とさせる調度品の数々が大量に保存されている。
別荘母屋はあまり華美な装飾はなく、お庭を静かに眺められるお座敷である。
隣接するえぞだて公園(1万1千㎡)はもともと関川家の庭園であった。
関川家の当主は俳人として名の通った人物もおり、来遊の文人たちと俳句を楽しんでいた風流な暮らしが
しのばれる。
続く。
江差の高台に建つ木造洋風建築は、1887(明治20)年築の元檜山爾志郡役所。
開拓史時代の建物で、北海道で唯一現存する郡役所だとか。
ここの見所は、部屋ごとに違う壁紙。壁紙といっても、ウィリアムモリスとかではなく、また唐紙でもなく、
綿のプリント布である。和更紗やヨーロッパ更紗と言われる布だ。
明治時代の建物で内装に布が貼られた建物は例がないとか。確かに、見たことがないな。
これが、全面修復工事のときにベニヤの下から出てきたというのだから、作業員も研究者も驚いたことだろう。
そしてそれが、壁だけでなく天井にも貼られていて、しかも部屋ごとに違う柄なのである。すごいな!
誰が、なぜ、これを思いついたのだろう。この布も北前船で運ばれてきたのだろうか。
今貼られているのはもちろん復刻されたものだが、壁紙は電子顕微鏡で化学分析され、元の壁紙から正確に
トレースした図柄を手捺染で多色刷りしたという。ガラスケース内の展示を見ると、細部まで忠実に
再現されていることがわかる。
中にはこんなかわいい柄も。桃太郎(笑)。右半分がオリジナル、左半分が復刻。完成度は高い。
ところでこの建物は2階建てなのだが、階段がちょっと妙。
廊下に平行する形で階段がついているのだが、なんだこの窮屈さは!?
普通90度曲りの部分は全体で1段の踊り場になっているのがベスト、多くても2~3段だろう。
そうでないと踏み面が細くなりすぎて踏み外しそうで危ない。
ところがここでは、90度で6段も取っている!!単純計算で1段あたり15度。。。ひぃ~
上の曲り部分は7段もある!1段あたり約13度。踏み面が細いということはすなわち急ということ。
まるで螺旋階段か、町家の隠し階段ばりだ。コワイコワイ(苦笑)。
手すりを見ても、大工さんが納まりに苦労したことがひしひしと伝わってくる。
2階も壁紙の貼りめぐらされていた。
展示は、建物の改修工事の様子や、桧山地方の昔の様子や、郡役所の変遷などがあってなかなか興味深い。、
そして江差駅の駅名標も!
全面改修ですっかりきれいになってしまっているが、結構楽しめた。
最後に車で少し走り、旧関川家別荘もちょろっと見に行く。中心部から外れた静かな場所にぽつんと建っていた。
関川家は多くの北前船を所有していた廻船問屋で、松前藩第一の豪商と言われた。
こちらは長屋門のように一部通り抜けられるようになった2階建ての蔵。そこには江差の豪商の栄華を
彷彿とさせる調度品の数々が大量に保存されている。
別荘母屋はあまり華美な装飾はなく、お庭を静かに眺められるお座敷である。
隣接するえぞだて公園(1万1千㎡)はもともと関川家の庭園であった。
関川家の当主は俳人として名の通った人物もおり、来遊の文人たちと俳句を楽しんでいた風流な暮らしが
しのばれる。
続く。