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Channel: まちかど逍遥
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立野橋梁と第一白川橋梁

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阿蘇の続き。

阿蘇白川駅から乗った列車は「クリスマス列車」だった。車内はほぼアジアからの外国人の
貸切状態(苦笑)。バスツアーの団体さんが白川水源駅から乗り込んだに違いない。

トンネルに入るとキラキライルミネーションに大喜び。クリスマスらしくて楽しい趣向だな。

長陽駅と立野の間にある第一白川橋梁は白川の本流を渡り、桁下62mという高さを誇る。
写真で見ると緑の谷を跨ぐ美しい上路式アーチ橋であるが、地上から近寄ることができないようだ。

列車が橋の中央に差し掛かったとき、速度を落とし・・・ストップ!?うわぉ~、高~い!!
皆スマホ写真をパシパシ。イベント列車には特に興味ない私だったが、いいこともあった(笑)。

立野駅に戻って、駅からすぐのところにある立野橋梁を見に行こう。


旧余部鉄橋と同じトレッスル橋であるこの橋は白川の支流を渡る。
この写真はさっき車内から撮ったもの。


高さ34m、トレッスル橋脚も3本と余部鉄橋に比べると小規模だが、橋の下をくぐりながら
降りて行く道があって、すぐ頭の上に見上げることができるので、ぶつぶつリベットや
塗装の質感まで楽しむことができる(笑)。


鉄橋は国鉄高森線の開通と同年の1928(昭和3)年に竣工している。
向こうに見えるスライダーのようなパイプは、九州電力黒川第一発電所の導水管。
こちらは1914(大正3)年というから立野橋梁よりも早くに作られている。


さて立野から豊後竹田へ移動しようと駅へ戻ってきたが、あれ、宮地で豊後竹田へ行く特急に
接続している便は丸一時間後。なぜか一時間間違えていたようだ。うーん。
こういう時に温泉でも入って温もりたいがここにはないのよね。。。


特急でもいいと思っても宮地から先へ行く列車が全然ない。宮地までの間で途中下車して1時間
すごせそうな駅がないかと検索してみるも、駅前でまち歩きできる駅はなさそうな感じ。
・・・というか、雨も降ってるしテンション下がってきた。。。


宮地止まりの列車にとりあえず乗り込み、スイッチバック体験。
あっという間に立野駅を眼下に見下ろす高さに。


さすがに山が近い。いかにも火山らしい、雄大なはげ山風景が続く。




とりあえず宮地駅まで来たけど、、、転車台や構内踏切など少しは見どころがありそうだな。


アメリカンなフォントで「STEAM LOCOMOTIVE」と書かれた転車台。
ポップだね!


これも大和棟と言うのだろうか、橿原神宮駅畝傍御陵前駅を思い起こさせる立派な駅舎である。
鮮やかな赤い屋根、柱などきれいになっているが、壁や建具を見るとベースは古いことがわかる。
1943(昭和18)年竣工。


駅を出て少し歩いてみた。さすがに豊肥本線の拠点駅だけあってまとまったまちが広がり
国道沿いにロードサイド店も並ぶ。しかし大して面白いものもなく・・・・


スケートリンクに見えるが、普通の事務所だったようだ。


ストーブがぬくぬく焚かれた駅の待合室には、平成24年7月の九州北部豪雨により豊肥本線の
宮地駅~豊後竹田駅間が不通となったときの災害状況の展示があり、大きく曲がったレールの束の
モニュメントもあった。そこには衝撃的な写真が・・・

そうめんのように玉になった線、これはトンネル内から押し出された大量のレールだった!!
鉄製のレールがこんなぐにゃぐにゃとからまるなんて。。。雨水がトンネル内に一気に流れ込んだ
らしいが、どれほど巨大な力がかかったのか、想像もつかない。
2年前の当時、九州の方が豪雨でひどいことになっているというニュースは聞いたが、こんなこと
なっていたとは・・・甚大な被害の中心地がこのあたりだったのだ。しかし、よく復旧したなぁ!!
こうして旅できることに感謝しなければ。宮地駅に来てこのことを知れたのは有意義だった。

続く。

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