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Channel: まちかど逍遥
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雲雀丘花屋敷 旧安田邸

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今月の洋風建築めぐりは雲雀丘花屋敷の旧安田邸と高碕記念館。花粉症がひどくて頭も体もだるく
出かけるのを断念しようかと思ったほどであったが、何とか自分を奮い立てて家を出た。

雲雀丘花屋敷駅は初めて下車したのだが、古い洋館の緑豊かなお庭に面し、駅舎は阪急らしいファサード。
狭い道に面していながら、タクシーの待機場所が建物の下にきっちり確保されているのは、
坂のきつい山の手には必須だからだろう。・・・というのは付近をうろついた後で実感したのだが(笑)


駅前から徒歩1〜2分のところに、安田邸はあった。私が到着したときにはもう皆ほぼ見終わって
見学も終盤だったが、駆け込みで何とか間に合った。


表から見るとうっそうとした庭木に隠れているが、門を入って庭に回って驚いた!
うわぁ〜すごい!ピンク色の壁の中央には紋章のようなレリーフ、縦長窓にはこれまたカワイイ
三日月の透かし模様の入った水色のよろい戸。絵本に出てきそうなメルヘンチックな洋館だ。




一方で1階を見ると、無垢の杉板を腰みののようにまとっている。
一枚一枚、和釘で打ち付けてあるのだ。


張り出したサンルームも軒裏を見ると垂木が見え和風建築のよう。ベージュの壁も土壁のようだし
小石を貼った意匠も日本の庭や茶室を連想させる。


サンルームの足元は石垣を組んであり、ゴツゴツした山の石の野趣もまた日本っぽい。


もう扉を閉めていたのを宝塚市の職員の方が私のために再度開けて下さり、数分間ではあったが
内部も見せて頂けた。
老朽化していて危険なため非公開というのも仕方ないなと思えたが、割り竹を貼った腰壁や
網代天井、ステンドグラス使いの戸棚、暖炉など、見ごたえのある独特の意匠や造作は
封印しておくにはあまりにもったいない。


この旧安田邸は1921(大正10)年築の木造3階建。施主が本や雑誌を参考に大工に
作らせたというのが大いに納得できる、和製洋館である。左官屋さんが黙々と叩いたであろう
スタッコ壁の凹凸を見ていると、当時の困惑と苦労がしのばれる。


この高級住宅地の広大な敷地と貴重な建物を安田家から寄贈された宝塚市には、必要最小限の
補修を施し大切に維持して頂きたい・・・但しあまりやり過ぎないでほしいと切に願う。


ちょっと「やり過ぎた」高碕記念館を見てから、付近の邸宅ウォッチングをしたあと、
雲雀丘花屋敷の駅前の喫茶店でお茶。

このフォント、素敵すぎる〜〜!

駅のホームの待合所は阪急マルーンカラーで小さな電車みたい!かわいい〜〜
来たときは気づかなかったなぁ〜


このあと蛍池で途中下車して、蛍池温泉で〆!


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