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台中発タイル民居めぐり (台湾)

台北からの続き。

翌日、Tさんと一緒に宿を出て台北駅から高鉄に乗る。嘉義へ行ってから翌日高雄から帰国する予定のTさんに別れを告げ、
私は台中で下車。昨夜に続き徐さんと合流して台中郊外に点在するマジョリカタイル民居を案内してもらうことになっていた。
伝統的な三合院民居は、近年どんどん数が減っている。台湾屈指の豪邸なら修復保存や移築保存されるが、
そこまでの規模でないものは老朽化して空き家になって壊される。
残存する伝統民居の中でもマジョリカタイルが貼られている家というとさらに限られてくる。都心部にはもうほとんど
ないので郊外のまちや村へ行かねば見られないのだ。

まずやって来たのは、霧峰林家。こちらは名家中の名家、台湾の五大家族と言われた家のひとつである。
(他の4家族は、基隆の顔家、板橋の林家、鹿港の辜家、高雄の陳家)
霧峰林家は18世紀半ばに中国福建省の漳州から台湾に渡ってきたことに始まり、3代目の時に霧峰の地に移住、
林文蔡氏の代に清朝政府に軍事で貢献したことで大きく発展した。樟脳の専売権を得て台湾中に樟脳を売りさばき財を成した。

駐車場の目の前にある「振坤堂」は林家の乳母であった黄家の住まい。
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日本統治時代に再建されたため、門にはマジョリカタイルが使われている。
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やはり平面的なタイルだけでは寂しいと考えられたのだろうか、タイルと一緒に、漆喰のレリーフや交趾焼(?)による
装飾もあり、レンガ積みの門を賑やかに飾っている。
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林献堂は台湾民主運動の先鋒だった人で、日本統治時代において台湾が主権の教育機関を設立した。
現在の明台高級中学はそれを前身とした私立中学である。
明台高級中学は学校だというのにちょっとした観光地の様相。校門から中へ入ると、台湾四大名園のひとつに
数えられる閩南式の庭園「菜園」が広がっている。
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バロック式の門をくぐり園路を歩いて行くと、池の前にベランダ付きのレンガ造の洋館が建っていた。
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「五桂楼」は1999年の大地震で倒壊したが修復された。夫人の居室だったところのようだ。
洋館と言っても端の反った瓦屋根が載っており中国っぽい雰囲気。
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池の中央には浮見堂のようなあずまやが。この「酔月亭」は舞台であり、ここで演技が行われていた。
それを五桂楼のベランダから眺めて楽しんだのだろう。
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その土台には玉石が使われていて可愛い~

そこから少し山手へ上って行ったところに大きなお墓があった。ここも学校の敷地内である。
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白無地タイルと、雷文のマジョリカタイルが、左右の壁と、中央部の床面に貼られていた。白無地タイルとは珍しいな。
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タイルがシンプルな分、屋根の上には賑やかすぎる剪黏装飾がてんこ盛りに(笑)。
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そしてこのお墓の両脇には、獅子でも狛犬でもなく、何と象が二匹、控えていた。うわぁ~びっくり!!
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学校なのでもちろん校舎やグラウンドもある(笑)。校舎はレンガ色のタイルが貼られた現代建築で、マジョリカ
タイルがポイントに点々と貼られていた。
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「林献堂文物館」には林献堂の日用品や衣装や家具、絵や詩や写真の数々が展示されている。二階に展示されていた
家具のうちの一つに、形象タイルと呼ばれる、小さなひょうたん型ともみじ型のタイルが埋め込まれていた。
濃い色の重厚な家具にポップな黄色のタイルを埋め込むって、台湾人はカワイイもの好きだとつくづく思う。
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ここは写真撮影NGと書いてあったが、許可を得て撮影。

続く。

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